結城理、公子 お姉ちゃん大好き

理くんと公子ちゃんのお姉さんになったら
※理と公子が双子で夢主の義理の兄弟設定、溺愛される夢主
※公子中心(百合?)

・引っ越し当初
「えへへ、私、これからもナマエお姉ちゃんと相部屋だ~」
「公子はずるい」

 ピースサインを目の前にかざす公子。頬をふくらませる理に不敵に笑ってみせた。

「ふふふ、さすがにお兄ちゃんと相部屋は難しいでしょ」
「……入り浸ってやる」
「それ、またお姉ちゃんに心配されちゃうやつじゃん」

・妹から
「お兄ちゃん、早くお姉ちゃんと結ばれてよね。私じゃできないこと。多いからさ」
「……あぁ」
「なるべき早くね!お兄ちゃんとお姉ちゃんが結ばれた所で、きっと一緒に住むじゃない?そこに私が転がり込むの。お姉ちゃん、嫌がらないの分かるもん」
「ナマエは、公子のお願いなら必ず通すものな」
「私じゃなくても、お兄ちゃんでもそうだと思うけど」

 あっ、思い返してる。……思い出したところでちょっとドヤってる。なんかむかつく。

・順平から
「おかえり順平~」
「ただいまーって珍しいな。お前ら二人だけか?」

 寄り道して帰ってきた順平。玄関を開けるとラウンジのソファでくつろぐ理と公子が目に入る。公子は手にペンを持ってファッション雑誌を真剣に見つめながらも、順平に声をかける。理は、ケータイでメールを打っているのか、指を動かしていた。
 いつも弟と妹に挟まれているナマエがいないのに、驚くと共に、下二人だけだと、そこまで距離が近くないのに目を剥く。(机を挟んで、向かい合うでもなく、離れた位置にお互い座っている)

「そう、お姉ちゃん、友達と遊んでから帰るんだって」

 なんとなく不服そうな公子。ナマエのプライベートぐらい好きにさせてやれよ、と心の中でツッコんだ。その様子が気のせいだといい。

「お姉ちゃんがいないと、そわそわするし落ち着かないんだよねえ……。はあ、女の子相手だからまだ許せるけど」

 気のせいではなかった!
 順平は思う。ここは少し、ナマエのために一肌脱いでやろう。

「……お前らナマエにくっつきすぎじゃね?」
「いきなりどうしたの」
「ソクバクしすぎでお姉ちゃん困ってんじゃねーのって」

 その一言で場の空気が一瞬にして変わる。あれ?俺なんかまずいこと言った?と順平が頭にはてなマークを浮かべる。

「私たちがナマエお姉ちゃんの迷惑ってこと?」
「そこまで言ってねーって!あいつも一人になりたい時だってあんだろ!それに、お前ら以外とつるみたいこともある…だろ…?」

 空気がさらに凍り付く。不機嫌さを隠さない公子。理にいたっては順平をごみを見るような目で見ている。

「なんで!?」
「ただいま~」

 そこに丁度、玄関を開けてナマエが帰ってきた。ファッション誌をテーブルに置いて瞬時にナマエに飛びつく公子。

「おかえりお姉ちゃんっ」
「わ、公ちゃん」
「寂しかった~。ねえどこで遊んできたの?なにかあった?」
「本屋に行ってたの。一緒に作ってみようって、ぬいぐるみの型紙見てたんだ。…あ、理もごめんね、メールみたよ。そんな遅くなったかなあ。でも、心配してくれてありがと」

 語尾にハートがついているのでは、と思うくらい甘い声。理もそっと傍に近寄り、スクールバッグと雑誌が入っているであろう袋を持ってやる。公子が「へええ、ぬいぐるみ!私も一緒に作りたいな!」とナマエの腕に自分の腕を絡めたときには、順平は後ずさっていた。
 この変わり様たるや。

※ちなみに公子はファッション誌を見て、ナマエに似合う服をチェックしていた。

・終わりについて
 私たちはお姉ちゃんに会うために生まれてきたのかもしれない。
事故の事実を知った時、私たちがデスを宿したと知った時、私がどれだけ歓喜したか知っているだろうか。お兄ちゃんもきっと、そう思っているだろう。

 お姉ちゃんの一番近くに居られるようになった。お姉ちゃんにたくさん心配してもらえる。

 世界が終わるって知っても、お姉ちゃんは気丈にふるまい、私たちを安心させようと笑ってみせる。やっぱりお姉ちゃんは世界の全てから私たちを守ってくれる、けれど。

「理、公ちゃん。私がずっと一緒にいるからね」

 私たちを抱きしめる手が震えている。ぼろぼろ泣くお姉ちゃんを見て、私たちは視線を合わせた。お姉ちゃんは死ぬことが怖いんだ。

「ナマエと一緒に終わるのも良かったけどな」
「そうだよね、それも良かった。でもお姉ちゃんが私たち以外のことで泣くのは、なんか……ね」

 夢見たこと、全て叶わず終わった。
 お姉ちゃんが生き残る世界があるならば、私たちは自分を投げうってでも世界を救うしかない。……もうそこにはいられないけれど。

「思い出になるのも、悪くないかもしれないよ」
「分かってる。たくさん、たくさん泣いてくれるよね」

 封印の扉の前でお兄ちゃんと語る、お姉ちゃんの思い出。はるかかなた、月の地面に座り込んで、お姉ちゃんが生きている地球を眺めながら。