※レイズの世界のはなし
恋愛はしたかったが、諦めていた。
というのも、気になっていた相手に好きな相手がいるのが確定していたから。仲睦まじい二人を見て、「俺いらねえな」を100回くらい味わって諦めがついた。悲しい。恋愛したいのだから、早く次に気持ちが向かえばいいのだが、もういいかぁ、なんて面倒臭くなってきた。片思いをこじらせすぎたのだろう。
スタンさん達が居着いている珍しい乗り物に招かれ、なんとなく搭乗しているが、そこに同じように乗り込んでいる人達は俺たちの世界とは違う世界から来たらしい。…よく分からないのでそこらへんは置いておく。
そんなことより大事なのが、みんな大体恋人がいること。イクスとミリーナはもちろん、アスベルとシェリア、クレスさんにミントさん…。
最近ではカイル君にリアラちゃんが熱いかもしれない。二人が一番ラブラブではないだろうか。
恋人同士、甘い雰囲気が漂うとちょっと居づらい。いや、ちょっとじゃない。居づらい。
船は違う世界へ降りて行きながら旅を続ける。リオンもマリアンもこの船に乗ったままだ。そう、リオンとマリアン…。彼らを見ているともやもやしてしまうので、僅かな戦力にしかならない俺は降りてもいいんじゃないか…とも思うが、ルーティさんにガルド掘りに連れて行かれる。何故通貨は世界共通なのか。
今度はイクス達がいる世界がハロウィンなるイベントが開かれるようで、お金の匂いがすると、ルーティさんに無理やり、スタンさんと共に手伝いに駆り出された。
しかし、イクスによると、そもそもその祭り自体、開催すら危ういとの事だ。
だが、子供達の為の祭りだという手前、なんとか開催出来るように手伝いたいな、と絆され始めている。
そこで、色々あって助っ人として登場したジューダスと共に、祭りのための希少なかぼちゃ(値段高し)を探すことになったが、この人、かなりリオンに似ている。意識したら、ちょっと申し訳なくなった。絶対、この人は好きになったら失礼だと思う。
ジューダスは俺を知っているようだったが、まったく心当たりがない。俺、有名人だったっけ…?スタンさんやルーティさんも知っているような素振りであった。
それにしたって、終始気分が悪そうな彼を手伝いに駆り出して良かったのだろうか。
「ジューダス、無理しないようにね」
「…あぁ」
声をかけるも、ジューダスは俺の顔を見ずに返事をする。大丈夫だといいけど。